PEACEDOGMAN.COM=CD紹介翻訳

『CLOUD NINE』

 最近のアメリカの指導者たちについて私がどう思っているかはともかく、トーマス・ジェファソン、ベンジャミン・フランクリンや、ジョン・アダムズの様な、この国の「発見の父」たちの事は迷うことなく 天才と言えるだろう。
 言論の自由、表現の自由といった素晴らしいアメリカ社会を創り出すために、独創的なアイディアを持って力を注いだ、絶対的な巨人たちである。
 彼らの創り出した自由な冒険心や資本主義が、平凡で創造力の欠けた今の音楽シーンの風潮へと強制的に向かわせているコマーシャリズムを産みだしたと聞かされたら、彼らは一体どう感じるのだろうかと思う。
 短髪で文句だけの怒っているメタル通ぶっている者もいるし、多くの国民は「アメリカこそがポップカルチャーの震源地だ」と自負していると教えられたら、どう思うだろうか。
 おそらく彼らの最初の一言は"What??”だろう。

 不屈のPeace dogman読者なら、数年前のCloud Nineのアルバム『Modern-Side』『Traditional-Side』のレビューを覚えているだろう。
 そのアルバムは、強烈なデビュー作であった。
 内容の半分は、「パンチの効いたベースと重いリフ」といった最近のメタルのスタイルに集中している一方で、『Traditional-Side』はリード・ギター指向もありつつ、やや長めの楽曲が広がっていた。
 今回、(彼らがリリースした)アルバム『CLOUD NINE』は、ほとんどが『Modern-Side』のスタイルで構成されており、『Modern-Side』『Traditional-Side』からの新ヴァージョンも含まれている。
 Cloud Nineは、若いエネルギー溢れる、メタル魂のあるバンドである。歌詞は、部分的に日本語、そして英語で歌われており、FM指向の技巧派ハード・ロックから激しいまでの重さを含むものまでといった、範囲の広いサウンドだ。

 私のアメリカの主流音楽に対するコメントの理由の一つは、このような偉大なバンドたちにも影響を与えてしまうこともあるからだ。Cloud Nineの曲や動向から判断してみると、彼らはKORNやNICKELBACKといったバンドのファン達によって開かれているマーケットを足がかりに試みているようではあるが、我々にとって幸いなことに、彼らの魂はあまりにも熱い炎が燃えているようなのだ。
 それは、たぶん、ギタリストShuが信じられないほどの「リフ屋」であり、ベーシストmaruが今日のHR/HM界において最も才能あふれる中の1人であるからかもしれない。この男たちは前出のアメリカの糞バンドたちといつかは張り合うようになり、確実に上を行くことになるはずだ。

 「On The Bullet」の落ち着いた調子と、活気あるハッキリしたメロディを交互に繰り出すギター・ラインは、HELMETの最初の2曲といった90年代の偉大なアルバムを思い起こさせる一方、「Trust」は昨年のCorey Taylorのアルバム『Stone Sour』(これもまたかなりイイ感じの新しいメタルのスタイルだったと記憶している)を私に思い出させる。それと、80年代ロックのすごさ(その証拠として「Night Fall」のクラシカルなギター・ソロ、または「Mazy」の耳に残りやすさ、といったところに注目!)の響きは、E-Z-OもしくはBANGTANGOさえも思わせている。

 この時点でハッキリとわかってきたことがある。このバンドは、アメリカの「ヒット屋」ヒーロー達の手枷足枷に、自らをとどめておくことなどなく、そんなことはまったくもって“知ったこっちゃねぇ!”なのだ。
 下記のMP3とCloud Nine公式サイトをチェックすれば、私の言っていることがきっとわかるはずだ。

 T・ジェファソンならこう言っただろう「人々にとって、今まで彼らのいた従属の人生から前進する時期がやってきたのだ」と。
まぁ、とにかくわかるはずだ。

thanks:架那

下記は、以前、『MODERN-SIDE』と『TRADITIONAL-SIDE』が紹介された時の翻訳です

translation:miyuki

 音楽についての議論や調査をするに当たって最も重要なのは、アティチュード、つまり音楽に対する態度や姿勢である。それがみすぼらしいならば、パンクであろうと芸術的な音であろうと、すべててはミュージシャンの態度や姿勢が原因と言っても過言ではないだろう。
 それに対し、日本のクラウド・ナインは素晴らしい例である。クラウド・ナインは、音楽に対する姿勢はもちろんのこと、エネルギーとハングリー精神に満ち溢れ、さらに音楽性も素晴らしいときている凄いバンドだ。
 クラウド・ナインを聴いた時、私は92年に初めて聴いたレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの、あの流れの良い音楽、力強さ、そして緊張感を思い出した。
 アルバム『MODERN SIDE』は、SOLO-FREEのセヴン・ダストを思わせるスタイルで、へヴィかつスタイリッシュに仕上がっている。「DAMMIT TO HELL」では、ヘヴィでありながら個性的で、あのシステム・オブ・ザ・ダウンを思い出させる。「STREAM OF LIGHT」は、コーラスと(ギタリストの)“スーパー・クランチ・リフ”が交互に楽しめる一曲だ。
 さて、『TRADITIONAL SIDE』はというと、勢いがもっと増し、彼ららしさをより表現できている。という面もあり、私はこの『TRADITIONAL SIDE』が特に好きだ!
 『TRADITIONAL SIDE』収録の「ON THE BULLET」や「BITES」は、テンポやリフが展開するナンバーで、ギターがリスナーの頭を持って“これでもか!”と揺さぶるような勢いがある!
 私からすると、攻撃的で毒々しいレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンと、激しく、なおかつ洗練されたメタルのデス・エンジェルの中間と言えるサウンドがクラウド・ナインといったところだろうか!!